フィラリア症について

はじめはなかなか気がつきません

フィラリア症は、蚊を介してワンちゃんやネコちゃんの心臓や肺動脈に寄生する寄生虫(フィラリア)が起こす病気です。放置しておくとフィラリアは体内で約30cmもの大きさに成長します。
フィラリア症の症状としては、元気・食欲がない、よく咳をする、痩せる、呼吸が苦しそう、といったものが挙げられます。症状が進行すると、お腹が膨らんできたり、赤い尿をすることがありますが、一般的に初期の段階ではあまり目立った症状がないため、見過ごしてしまいがちです。



症状(フィラリア症による腹水とうっ血性心不全)

フィラリア症による腹水と右心のうっ血性心不全

症状(フィラリアの成虫が寄生した犬の心臓)

フィラリアの成虫が寄生した犬の心臓

症状(フィラリアの成虫が寄生した猫の心臓)

フィラリアの成虫が寄生した猫の心臓
写真提供:見附動物病院 星克一郎先生



感染のメカニズム

1.蚊が感染犬を刺して吸血する

フィラリアに感染しているワンちゃんの血液には、非常に小さなフィラリアの幼虫(ミクロフィラリア)がいます。蚊がフィラリアに感染しているワンちゃんを刺して、血を吸うときに、この幼虫(ミクロフィラリア)も一緒に吸い込んでしまいます。

2.蚊を介して、感染犬から正常犬(または猫)へ

フィラリアの幼虫(ミクロフィラリア)は蚊の体内で感染幼虫(第3期幼虫)に成長します。フィラリアの感染幼虫を体内にもつ蚊が、ワンちゃんやネコちゃんの血を吸ったときに、その体内にフィラリアの感染幼虫が入り込み、フィラリア症に感染します。

感染犬から正常犬へのフィラリア症感染イメージ 感染犬から正常犬へのフィラリア症感染イメージ

ワンちゃんの症状

次のような症状が見られたら、すぐに動物病院に相談してください

フィラリア症に感染したワンちゃんの症状 フィラリア症に感染したワンちゃんの症状



フィラリア症はお薬で防げる病気です

フィラリア症はワンちゃんに予防薬を飲ませることで、防ぐことができる病気です。ワンちゃんをフィラリア症から守るのは飼い主様の責任です。大切なワンちゃんを守るために、フィラリア症について正しい知識を身に付けましょう。

フィラリア症予防薬の投薬前には検査が必要です

予防薬はワンちゃんがフィラリア症に感染していないことを 確認したうえで投与します。万が一、感染に気付かずに投与してしまうと、ワンちゃんがアレルギー反応を起こし、最悪の場合は死に至ることもあります。このため、予防薬の投与前にはフィラリア症の診断が必要ですが、専用の検査キットを使えば、フィラリアに感染しているかどうかを確認することができます。 

予防薬の投与について

フィラリア症は、予防薬(経口剤)をワンちゃんに毎月1回投薬することで、簡単かつ確実に予防できます。予防期間は地域によって異なります。必ず獣医師の指示通りに投薬しましょう。



よくあるご質問

A.
寒くなって蚊が見られなくなっても、ワンちゃんやネコちゃんの体内に入ったフィラリアの幼虫が残っている可能性があるからです。ワンちゃんやネコちゃんの体内に入ったフィラリアの感染幼虫(第3期幼虫)は、脱皮を繰り返しながら発育して肺動脈に到達し、そこで成虫になります。フィラリア症の予防薬は、フィラリアがワンちゃんの体内に入らないようにしたり、ワンちゃんが蚊に刺されないようにするお薬ではなく、フィラリアの幼虫がワンちゃんの肺動脈に到達する前に駆除するお薬です。体内に残ったフィラリアの幼虫を完全に駆除できるよう、蚊が見られなくなって1か月後までは、ワンちゃんにお薬を与え続けるようにしましょう。

A.
フィラリア症は蚊によって媒介される病気です。蚊の活動が活発になる春~秋にかけては、必ずワンちゃんやネコちゃんに予防薬を与えるようにしてください。気温が下がって蚊の活動が見られなくなって1か月後からは、投薬をお休みすることができます。ただし、1年中、蚊の活動が活発な環境では、冬でも予防薬を与えなくてはなりません。

A.
もしも投薬を忘れてしまった場合には、再投与などの自己判断をせず、必ず獣医師に相談しましょう。

A.
予防期間の最後までしっかり投薬をしないと、フィラリア症に感染する可能性が高くなり、それまで投与していたお薬が無駄になってしまうこともあります。涼しくなっても自己判断で投薬をやめてはいけません。動物病院の指示通り、必ず予防期間の最後まで投薬を続けましょう。


ネコちゃんの症状

フィラリア症=犬の病気と思われがちですが、実はフィラリア症はネコちゃんにも起こる病気です。
ネコちゃんはワンちゃんに比べてフィラリアの寄生数が少ない上に、症状が見られない場合が多いので、感染に気付くのが遅れがちです。 そのため、目に見える症状が現れたときには、すでに命に係わる状態にまで病状が進んでいる場合が珍しくありません。 
また、ネコちゃんのフィラリアは、「肺の病気」と言われています。一般的な症状としては、咳や苦しそうな呼吸、嘔吐などがみられますが、突然ショック状態になって死亡してしまうケースも珍しくありません。フィラリア症は、ネコちゃんにとっても非常に恐ろしい病気の1つなのです。最近の調査で、フィラリア症のネコちゃんは意外と多く、室内だけで生活しているネコちゃんも感染することがわかっています。 
環境中に蚊がいるところで生活している猫は、フィラリア症のリスクがあると考えてください。 

フィラリア症=犬の病気と思われがちですが、実はフィラリア症はネコちゃんにも起こる病気です。 ネコちゃんはワンちゃんに比べてフィラリアの寄生数が少ない上に、症状が見られない場合が多いので、感染に気付くのが遅れがちです。 そのため、目に見える症状が現れたときには、すでに命に係わる状態にまで病状が進んでいる場合が珍しくありません。  また、ネコちゃんのフィラリアは、「肺の病気」と言われています。一般的な症状としては、咳や苦しそうな呼吸、嘔吐などがみられますが、突然ショック状態になって死亡してしまうケースも珍しくありません。フィラリア症は、ネコちゃんにとっても非常に恐ろしい病気の1つなのです。最近の調査で、フィラリア症のネコちゃんは意外と多く、室内だけで生活しているネコちゃんも感染することがわかっています。 
環境中に蚊がいるところで生活している猫は、フィラリア症のリスクがあると考えてください。 

フィラリア症に感染して呼吸困難の猫

呼吸困難の猫
写真提供:見附動物病院 星克一郎先生

フィラリア症に感染して咳の症状が再発し呼吸困難となった猫

咳の症状が再発し呼吸困難となった猫
写真提供:見附動物病院 星克一郎先生



フィラリア症はお薬で防げる病気です

ネコちゃん専用の予防薬を毎月1回与えることで、恐ろしいフィラリア症から大切なネコちゃんを守ることができます。
蚊はあらゆる場所でネコちゃんを狙っています。外出するネコちゃんはもちろん、室内で過ごすネコちゃんも蚊対策+予防薬で守ってあげるのがベストな方法です。予防薬を与える際は必ず獣医師を受診し、指示された通りの期間、投薬を続けることが重要です。